薔薇、薔薇、薔薇の園
Instagramでは、有名人の名の付いた薔薇を載せましたが、こちらでは個人的に気に入った薔薇をご紹介します。
「中国皇帝の後宮に美女3,000人」と伝えられていますが、こちらは1,600種類1万本の美姫。
さぞ迷われた事であろう、と皇帝の気持ちを思いながら選んでみました笑
まず見つけたのは「ブライダル・ティアラ」
可憐で清楚。恥じらいを含んでいるような初々しさが、花嫁のイメージなのでしょうか。
次の薔薇は「かぐや姫」
現存する世界最古の物語、「竹取物語」の主人公のお姫様の名ですね。
月のイメージの黄色と、十二単(じゅうにひとえ)の、重ねた衣装を思わせる朱の縁取りが和風。気取りのないイメージは、出自が公家ではなく庶民(竹を伐採して売る老人の養女)だからかな?とか、どこか潔さを感じるのは物語そのままだわ、とか古(いにしえ)の物語に想いを馳せながら眺めました。
他に和風の名前が付いた薔薇を二つ。
「丹頂」(たんちょう)
丹頂、とは「頂きが赤い」を意味する言葉。丹頂鶴や金魚の「タンチョウ」が有名ですね。
花びらの先端の赤と、中の淡い桃色のコントラストが美しくて魅了されます。
この赤も、天然の丹(に)=硫化水素より、明るく桃色がかって、なんとも魅力的な赤色。
ここ、京成バラ園の初代育種家・鈴木省三さんが作り出した薔薇だそうです。
「しのぶれど」
これも京成バラ園で作られた花ですね。奥ゆかしい薄紫色で品があり、その名前のロマンティックさと相まって心に残ります。
「しのぶれど」と来れば、百人一首の平兼盛(たいらのかねもり)の歌、
「忍れど色に出にけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで」が思い出されて、その名が持つ深みが、余韻となって響きます。
次の4種は、モダンで華麗な花々を。
「アクロポリス・ロマンティカ」
小高い丘の上に建つ都市(アクロポリス)の享楽的な楽しさを思わせる、魅惑的な色合いです。
「カフェラテ」
カフェラテ色から薄桃色に変わっていくグラデーションが、気品のあるモダンさを感じさせます。
「レディーエマハミルトン」
鮮やかなオレンジ色が、ちょっとわがままだけど魅力的なお嬢さんのような姿。恋多きミューズに相応しいイメージですね。
貧しい出自から、美貌と踊りで「スター」「ファッションインフルエンサー」になり、かのマリー・アントワネットのお気に入り絵師(エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン)によって描かれた肖像画が残っていたり、ナポリ王妃と友達になったり、華々しいエピソードが伝わる女性がモデルです。
最後は新しめの薔薇「クー・ドゥ・クール」
花の名札のスペルが少し違っているようで、おそらく発音からして「Coup de Coeur」だと思います。仏語の意味は、「何かに夢中になる」とか「一目惚れ」と訳されています。
2020年、京成バラ園作出の薔薇で、テッセンのような花弁が新しさと清々しさを感じます。
ここでのクール(coeur)は、「心」とか「心臓」の意味ですが、私はcool「カッコイイ、粋」にも通じるイメージに思えました。
まだまだお見せしたい薔薇がたくさんありますが、限りないので、この辺でおしまいにします。
秋にも薔薇は咲きますが、春薔薇の方が多いようですので、この時期をお見逃しなく!
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