鎌倉大町方面の旅(前編)安国論寺
鎌倉の大町方面へ初めて行って来ました。
図らずも花まつりの日(4/8 お釈迦さまの誕生日)で、お寺はどこも甘茶を入れた灌仏桶(かんぶつおけ)と赤ちゃんの釈迦像が置かれています。
これは周囲を花で飾った、灌仏桶と呼ばれる浅い丸盆の中に甘茶を溜め、中央に置かれた小さな誕生仏に甘茶をかけてお祝いするようです。花御堂(はなみどう)と呼ばれる小さなお堂の中に置かれているものもありました。
(花で飾る理由や、甘茶をかける儀式についての解説は、こちらを参考にされて下さい)
安国論寺に入る前に、隣の額田病院前の桜並木を堪能しました。
桜並木が200mくらいは続いているので、散策できる近所の方が羨ましいです。
緩やかな並木道を登って行くと、左側の民間駐車場の奥に「御硯水の井戸」と「化生窟」がありました。
日蓮聖人が日常的に硯(すずり)で墨を擦るのに使った水の井戸と、千葉の清澄山から鎌倉に来た日に一夜の宿とした、浅い洞窟でした。
「化生(けしょう)」と名がつく通り、洞窟には物怪(もののけ)がいて、それを日蓮聖人が済度したとか。(さいど=悟りの彼岸「あの世」に導くこと)
途中の道には薄紫の「ツルニチニチソウ」が群生して、可愛らしい彩りを添えています。
安国論寺は、入口の山門に掛かる枝垂れ(しだれ)桜が、風情がありますね。
入口で100円の拝観料を箱に入れ、手入れされた石畳を進みます。
手水舎(てみずや)を守っているのは龍が多いですが、こちらはお地蔵さまのようです。
鮮やかな紅桃色の椿の花が供えられていて、目を引きます。
境内は、山のお寺のような、慎ましく自然な佇まいの中に美しい花々が散在していて、お祖母ちゃんの家に来たような懐かしさを感じる雰囲気です。
今が旬のシャガや石楠花(しゃくなげ)、ツツジ、そして世界に一つ、ここにしかないという「妙法桜(みょうほうざくら)」が咲いていました。
通りかかった「仏教が大好き」という60代くらいの日本人男性が、妙法桜がこの寺にしかない事や、日蓮聖人が地面に杖を突き刺したら、芽吹いて妙法桜になった、という伝説を教えてくれました。
白い八重の花びらが、可憐なフリルのようです。
また、本堂近くに佇む仏像が、インド的な仏の姿なのが珍しかったです。
桜の時期の鎌倉と言っても、駅から離れ観光客の少ない地域にあるため、その時、参拝者は私を含め7人ほど。静かで心落ち着くお寺です。
薄曇りにパラパラと小雨が降り、気持ちの良い風が吹いていました。
〜WEBコーチングしています。よろしければご覧ください〜
幸(さち)ライフコーチングスペース